石原徳子のエッセイ 「時計からの開放」

海外に行く時 イミグレーションを通過してしまうとホッとする。時計と携帯電話からの開放感で、体の中から日々の緊張感が飛んで行ってしまう。この開放感を味わう為に海外に行っている。

日々 時計を見ながら仕事をし、家では主婦、夜はデスクワークと、1日があっと云う間に過ぎてしまう。あっと云う間にフランス菓子教室を開いてもう25年が経ってしまった。

生徒さん達とまた友人と ヨーロッパや色々な国へ行く事が多いが、行くと全てがゆっくりで、ゆっくりと美しい街を歩き、買い物1つするのにも、ゆっくりと時間がかかり時々いらいらしてしまう自分に、典型的な日本人である事を感じてしまう事がある。パリでは星付きのレストランでディナーを頂く事が多い。レストランがオープンするのが8時で、美味しいフルコースをたっぷりと食べ終わって満足して、時計を見るともう11時。時計の進み方が日本とは異なるようだ。


投稿日時:2012/4/23 (月) カテゴリー:いしはらのりこのエッセイ

☆食事のマナーと食器の発達 | マインドエッセイ

「冬のソナタ」などの韓国ドラマが大人気で観られた方も多い事と思う。これらのドラマには多くの食事のシーンがある。皆様は日本と韓国の食事のマナーの違いに気が付かれたでしょうか?私も一番近い外国の大好きな韓国に何度も行った。日本でも韓国料理は大変好まれている。しかし食事のマナーが異なる。韓国にはお箸とスッカラと言う独特のスプーンで食事をする。歴史的に食器がお箸とスプーンで食事をして、発展してきた。

食器により、食事のマナーが異なる。スプーンの歴史がある韓国では、一切の食器を持ってはいけない。ここが日本とは全く異なる。ご飯や味噌汁などの汁物は食器を置いたままスプーンで食べる。ドラマで多く出てくる食事のシーンを注意深く見て頂くと、食事のマナーの違いに気が付かれる事と思う。

日本での食事は、明治時代の文明開化までお箸でのみしてきた。そのため、器は持って食べる。お吸い物や汁物は器を持ち、口に付けて「吸う」。又お饂飩やラーメンなどの麺類も麺はお箸で食べ啜り込み、お汁を啜る事で自然に啜り込む音が出る。スプーンがなくお箸だけで食べる為、啜り込む音は特にお蕎麦などは音を立てて啜り込むのを良しとしている。

西洋でもナイフ、フォーク、スプーンで食事を頂く。スプーンでスープなどの汁物を頂くため、音を立てて啜り込むのはお行儀悪く感じられるのである。我々日本人はどうしても啜り込む習慣が抜けない。これは食器の発展の歴史によるものである。また、ナイフで料理を一口大に切り、フォークで食べるため、お皿を持つ事は下品に映るのである。我々日本人はお箸で食べるため、器を持って食べるのが自然であるし、むしろ小鉢などは、食器を置いたまま料理を頂くのは行儀が悪いとされている。この様に、食事のマナーは食器の発達と大きく関係している。海外旅行へ行かれます時は、くれぐれも食器を置いて、音を立てずに頂き、お食事をお楽しみ下さい。


投稿日時:2011/11/24 (木) カテゴリー:いしはらのりこのエッセイ

石原徳子のエッセイ 「わくわくするケーキ作り」

オーヴンの中でケーキが膨らむのを見るのは、わくわくする。教室を開いたのは35年ほど前になるが、毎回生地をオーヴンに入れて焼く度にこのどきどきする感激を覚える。

お菓子を作る楽しさはここにある様に思える。お菓子はどうして膨らむのでしょう?

卵に砂糖を入れて泡立てると。膨らんだスポンジが出来る。泡を立てて空気をいっぱい含んだ生地は、オーヴンの熱で 風船が温めると膨らむようにふくらんで焼ける。しかし 泡立てなくても膨らむお菓子がある。

皆様が大好きなシュークリーム。このシュー生地は火にかけて練ったルーに卵を混ぜて作る。空気を入れて泡立てる事はしないが、膨らむ。

また。 サクサクとして美味しいパイのお菓子が様々ある。アップルパイやミルフィーユなど 他にも沢山のパイのお菓子がある。パイは泡を立てていない。しかし膨らんでさくさくの軽い食感で美味しい。

このように泡を立てて空気を含ませない生地を膨らませるのは、何でしょう? それは水蒸気です。シューの生地もパイ生地も、生地の中に沢山の水を含んでいる。この水がオーヴンの高い熱で水蒸気になり、生地を押し上げて膨らませていく。水蒸気は生地の温度が一気に100℃以上にならないと出てこない。その為に200℃近い温度の高いオーヴンに入れて、一気に生地の温度を100℃にして、水蒸気を発生させてシューやパイが膨らんでいく。その為にパイとシューを組み合わせたお菓子もある。膨らむ原理が同じの為パイドシューなどのお菓子を作ることが出来る訳である。

バーキングパウダーを使って膨らませるお菓子も沢山ある。今のベーキングパウダーはアメリカで開発された為、アメリカやイギリスのお菓子は殆どベーキングパウダーを使っている。ベーキングパウダーはオーヴンの中で生地の温度が上がると、分解して炭酸ガスを生地の中に発生させて、お菓子を膨らませる。私はベーキングパウダーの独特の後味があり、これも添加物の一つなので、一切使わないことにしている。

お菓子は科学なのです。お菓子作りは作る事にわくわくする感動がある。


投稿日時:2011/10/24 (月) カテゴリー:いしはらのりこのエッセイ

石原徳子のエッセイ 「日本のフランス料理」

先般、紀宮様が御結婚された際、披露宴はフランス料理であった。宮中では明治時代以降、正式な晩餐は和食ではなく、フランス料理と決っており、国の外交行事には全てフランス料理が出されている。このように日本でのフランス料理のルーツは、明治時代の宮中から始まった。 私達にフランス料理が一般に身近になったのは、円が360円から変動相場制になり高くなって、多くの人々が海外旅行に出かける様になった頃からである。 しかし「フランス料理は量は少ないし、値段は高いし、料理を一皿一皿待つのが嫌」という声を私はよく耳にする。もっともな意見である。まずは料理の量の事。よく「フランス料理は大きなお皿に少しの量」と言われている。確かに日本のフランス料理は一皿の量が少ない。私も東京・福岡・熊本などで食べる機会が多いが、量的に満足したのは数える位しかなく、驚くほど量が少ないレストランもある。「これでは若い人は満足しないだろう」と思う事がある。量が少なく値段が高ければ、自然と足が遠のいてしまう。本場フランスでは、こんな事はない。満足する位、もしくは食べきれない位の量があり、味もしっかりしている。 生徒さんを同行してフランス・グルメ旅に行く事があるが、皆美味しい本場の料理に満足して、和食を忘れてしまっている。 日本のフランス料理はどうしてこんなになったのだろう。「日本人は小食だから」と言うシェフもいる。しかしイタメシブームが起ったのは、一つにはフランス料理のシェフ達がお客のニーズをつかみ切れなかった事にあるのではないか。 銀座の予約のなかなか取れないフランス料理のレストランがある。そこに行った時、銀座の土地柄からは信じられない値段とたっぷりの量、その美味しさに人気の秘密がわかった。 ビジネスに「顧客満足」という言葉がある。お客様が満足して初めてリピーターとなる。この「顧客満足」という言葉を、忘れないことが大切である。


投稿日時:2011/3/23 (水) カテゴリー:いしはらのりこのエッセイ


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