学歴のない社会 | マインドエッセイ

昨年から 私の教室では「プロのパティシエ養成総合コース」を開講した。以前よりパティシエになりたい、ケーキ屋へ就職をしたい、との問い合わせが多々あった。残念ながら熊本には製菓学校がない為に、菓子職人になる為には 県外の学校へ行かなければならない状況であった。経済的な理由や諸般の理由で県外に行けない人も多い。そこでなんとかならないかと考え、その要望に応えたいと思い、数年かけてパティシエ養成為のコースを準備した。

現在このコースで少人数での教育を行っている。通常専門学校へ入学するには、卒業学歴と入学試験などが必要となる。今 日本では不登校、高校中退など 教育上の問題が多くある。又その反面 大学進学率が高くなり 教育の格差が広がって来ている。高所得 高学歴の社会になってきた。

今の日本は身分の社会的な格差が 欧米諸国に比べると少ないと言われている。小泉政権になり 確かに所得の格差が広がって来ているのは実感する。現実は高学歴により社会的に高所得も得られるが、まだ日本の階層は流動的である。欧米では社会の階層が日本ほど流動的でなく、大学の進学率も低い。今、マスコミなどでパティシエや料理人や職人の世界が、多く報道されている。職人の世界は学歴ではない。本人の努力次第である。まだ日本では職人の仕事はなかなか認められにくいが、本人の努力次第の世界である。私もケーキ屋さんに最初修行に行った時は学歴など尋ねられなかった。その時パティシエの仕事は何も出来ず、無給で働き学んだ。もちろん大学に行かなければ就けない職業もある。しかし仕事は学歴だけではない。

私の教室の「プロのパティシエ養成総合コース」では学歴は問わない。又入学試験も行わない。それは「教育上の問題を持つ子供達に生きていく世界を見つけて欲しい」と言う私の願いからである。世界は広い。羽ばたく世界は沢山ある。「希望を失わずに生きる」が大切な事である。


投稿日時:2013/2/24 (日) カテゴリー:いしはらのりこのエッセイ


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