石原徳子のエッセイ 「わくわくするケーキ作り」

オーヴンの中でケーキが膨らむのを見るのは、わくわくする。教室を開いたのは35年ほど前になるが、毎回生地をオーヴンに入れて焼く度にこのどきどきする感激を覚える。

お菓子を作る楽しさはここにある様に思える。お菓子はどうして膨らむのでしょう?

卵に砂糖を入れて泡立てると。膨らんだスポンジが出来る。泡を立てて空気をいっぱい含んだ生地は、オーヴンの熱で 風船が温めると膨らむようにふくらんで焼ける。しかし 泡立てなくても膨らむお菓子がある。

皆様が大好きなシュークリーム。このシュー生地は火にかけて練ったルーに卵を混ぜて作る。空気を入れて泡立てる事はしないが、膨らむ。

また。 サクサクとして美味しいパイのお菓子が様々ある。アップルパイやミルフィーユなど 他にも沢山のパイのお菓子がある。パイは泡を立てていない。しかし膨らんでさくさくの軽い食感で美味しい。

このように泡を立てて空気を含ませない生地を膨らませるのは、何でしょう? それは水蒸気です。シューの生地もパイ生地も、生地の中に沢山の水を含んでいる。この水がオーヴンの高い熱で水蒸気になり、生地を押し上げて膨らませていく。水蒸気は生地の温度が一気に100℃以上にならないと出てこない。その為に200℃近い温度の高いオーヴンに入れて、一気に生地の温度を100℃にして、水蒸気を発生させてシューやパイが膨らんでいく。その為にパイとシューを組み合わせたお菓子もある。膨らむ原理が同じの為パイドシューなどのお菓子を作ることが出来る訳である。

バーキングパウダーを使って膨らませるお菓子も沢山ある。今のベーキングパウダーはアメリカで開発された為、アメリカやイギリスのお菓子は殆どベーキングパウダーを使っている。ベーキングパウダーはオーヴンの中で生地の温度が上がると、分解して炭酸ガスを生地の中に発生させて、お菓子を膨らませる。私はベーキングパウダーの独特の後味があり、これも添加物の一つなので、一切使わないことにしている。

お菓子は科学なのです。お菓子作りは作る事にわくわくする感動がある。


投稿日時:2011/10/24 (月) カテゴリー:いしはらのりこのエッセイ


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